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第3階梯の教え

ベイズの定理と期待値

信念をアップデートする数学

ベイズの定理と期待値

ざっくり言うと

新しい証拠を得たら、確率を更新せよ。 初めは「Aである確率は70%」と思っていても、新しい証拠を見たら「実は40%だった」と気づく。それがベイズの定理だ。お前の信念は証拠によって常に更新され、その更新こそが正しい判断に導く。

真理の詳細

ベイズの定理はP(A|B) = P(B|A)×P(A)/P(B)という関係を示す条件付き確率の強力なツールである。これを期待値計算に応用することで、新たな証拠を得るたびに信念を更新し、期待値を次々と修正していくのだ。これが真の意思決定者の道である。

ベイズの定理の基本

条件付き確率の関係を使って、証拠を基に確率を更新する。

公式:

P(A)は事前確率(証拠を見る前のAの確率)、P(A|B)は事後確率(証拠Bを見た後のAの確率)である。P(B|A)は尤度(Aが真のときにBが観測される確率)だ。

医療検査の例

検査結果が陽性でも、実際に病気である確率は思ったより低いことがある。

計算手順

事前確率: P(病気) = 0.01

尤度: P(陽性|病気) = 0.90(感度)

偽陽性率: P(陽性|健康) = 0.05

P(陽性) = 0.90×0.01 + 0.05×0.99 = 0.0585

P(病気|陽性) = 0.90×0.01/0.0585 ≈ 0.154

結論: 陽性でも実際に病気である確率は約15%に過ぎない。これがベースレートの無視という認知バイアスの罠だ。

期待値への応用

新情報を得た後の期待値を計算する。

計算手順

事前確率: P(上昇) = 0.60

良いニュースの尤度: P(良いニュース|上昇) = 0.80, P(良いニュース|下落) = 0.20

P(良いニュース) = 0.80×0.60 + 0.20×0.40 = 0.56

P(上昇|良いニュース) = 0.80×0.60/0.56 ≈ 0.857

事後期待リターン = 0.857×(+10%) + 0.143×(-5%) ≈ +7.9%

結論: 新情報によって期待リターンが更新され、より正確な意思決定が可能になる。

覚えておくべき真理

  • 証拠によって信念を更新せよ - 初期の確信は幻想に過ぎない

  • 事前確率から事後確率へ - 知識とは常に流動的なものだ

  • 情報の価値は定量的である - その証拠の価値を計算せよ

  • 継続的な学習が精度を高める - 意思決定は永遠の更新プロセス

修行の時間

試練:

病気の罹患率が2%、検査の感度が95%(病気なら95%陽性)、特異度が90%(健康なら90%陰性)の場合、検査が陽性だったとき、実際に病気である確率は何%か?

答えの啓示:

P(陽性) = 0.95×0.02 + 0.10×0.98 = 0.019 + 0.098 = 0.117\nP(病気|陽性) = 0.95×0.02/0.117 ≈ 0.162 = 約16.2%\n\n検査陽性でも実際に病気である確率は約16%。これがベイズの定理の威力だ。

試練の間

ベイズの定理と期待値の理解度を試す。己の力を証明せよ。

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